大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

TOPICS サステナブルロジスティクスで社会課題を解決する大和ハウスグループ

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サステナブルロジスティクスで社会課題を解決する大和ハウスグループ

2019.12.26

ネットショッピングの増加などでますます暮らしに欠かせない存在となっている物流が、サステナブルに進化しています。アイデアや最先端テクノロジーが変える物流拠点や輸送システムなどについて村上泰規(大和ハウス工業株式会社 東京本店建築事業部 第二営業部次長)に、話を聞きました。

SUSTAINABLE LOGISTICS


CLEAN ENERGY

太陽光発電パネルが倉庫内の温度を2℃下げる
一石二鳥の省エネルギー

たくさんのモノが集まり、保管され、出荷されていく物流拠点は、家庭やオフィスとは比べ物にならない大きな空間です。そのため、真夏に内部全体を冷やすには膨大なエネルギーを必要としますが、屋上の80%に太陽光発電パネルを敷きつめることで日陰をつくり、クリーンエネルギーの発電と同時に遮熱も実現している倉庫が登場しています。

約2℃の温度低下を実現し、照明はすべてLED。働く人が過ごしやすい環境を保ちながら、コストやエネルギー消費に伴う二酸化炭素排出を削減しています。「2℃というと少なく感じられがちですが、エアコンを使って冷やす場合も-2℃が標準ですので、大きな効果です。また、オンサイト発電の需要もあり、今後、提案を進めていきます(村上)」

DPL流山Ⅲ
画像はイメージです。実際の建物とは異なる場合があります。

SUSTAINABLE LOGISTICS


INNOVATION

トラックドライバーの労働環境を
サステナブルに

大和ハウス工業では、建築資材の長距離輸送を、トラック輸送から二酸化炭素排出の少ない鉄道輸送に転換し始めています。

モーダルシフトを進める背景には、環境負荷とともに、ドライバー人材の不足という社会課題があります。この課題を解決するため、ドライバー一人ひとりの生産性を向上し、労働環境を改善する取り組みも進んでいます。まず、長距離輸送に中継地を設けることで一回の勤務で往復する距離を短くし、日帰りでの帰宅を可能にしました。例えば、「DPL新富士」は新東名高速道路の中間に位置し、中部横断自動車道が開通すると長野県・山梨県が繋がり、中継物流を担う拠点となります。

また、これまでドライバーは物流施設で荷物を受け取る際、2時間ほど待たなければなりませんでした。このロスをなくすべく登場したITプラットフォーム「MOVO」は、メーカーから倉庫への出荷状況、倉庫での準備作業の進み具合、荷受け場の空き状況などの情報を一元化。これにより、ドライバーはいつ倉庫に行けば速やかに荷物を受け取れるかがわかるようになりました。「MOVO」を導入した大和ハウス工業のマルチテナント型物流施設「DPL」では、ドライバーの待ち時間が約15分〜30分に激減したという実績もあります。

また、「MOVO」の実装によりトラックとIT端末が接続されたことで、空のまま走るトラックと荷物のタイムリーなマッチングも可能になりました。走っているトラックの積載効率は50%を下回るといわれており、半分空の状態で輸送するトラックを減らすことは、CO2排出削減とドライバーの生産性向上に直結します。「可視化により、優秀なドライバーの評価や、新しい働き方にもつながる仕組みです(村上)」

SUSTAINABLE LOGISTICS


PARTNERSHIPS

AI/IoTを物流の課題解決に生かす鍵は
パートナーシップ

さらに、MOVOに受発注記録などのビッグデータが蓄積されることは、業種によって異なる繁忙期と閑散期の傾向を事前に予測し、限られた輸送リソースを最適に配分する未来につながります。MOVOを運用するテックカンパニーHacobu社を中心に、第5次物流革命と呼ばれる進化を見据えた企業・業界の垣根を越えたパートナーシップが始まっています。

Sharing Logistics Platform®の概要

Sharing Logistics Platform®概要
ニュースリリース:ビッグデータを活用しドライバー不足等の物流課題解決へ

「大和ハウス工業はHacobu社以外にも、物流マネジメントを行うFrameworx社、ECのバックヤード業務をワンストップで提供するacca社や、庫内自動搬送ロボットを扱うGROUND社などともパートナーシップを結んでいます。物流の未来に同じ思いを抱く、トップクラスのスタートアップ企業が最先端テクノロジーを持ち寄り、進化し続ける物流拠点として課題解決に取り組んでいます」(村上)

SUSTAINABLE LOGISTICS


EMPOWERMENT

保育所だけでは叶えられない
本当は働きたいママの気持ちに応える物流拠点

女性に優しい物流拠点も登場しています。大和ハウスグループが建設・運営するDPL流山は、テナント企業の従業員専用の保育施設を完備。キッズスペース付オフィス等を運営する『ママスクエア』と共同でつくられたのは、保育園を探すことすら諦めていたママたちの働く意欲を引き出す環境と手法です。

テナント企業が 「子どものそばで働けるお仕事」としてパート従業員を採用したところ、ある企業には10人の募集に対して100人の応募が殺到。出産を機に離職する等した優秀な女性たちが集まり、力を発揮しています。

「安心して預けられる保育施設に加え、魅力ある教育プログラムも準備しています(村上)」大和ハウスグループとママスクエアはさらに、複数のテナント企業で働けるマルチ派遣モデルを開発し、子育てが落ち着いたら、正社員として就職できるロードマップや、大和ハウス工業ならではの、住まいのサポート体制も用意しています。

産業の基盤である物流システムが、クリーンエネルギー・技術革新・パートナーシップや働きがいといった、SDGsが示すさまざまな指標を目指すことは、社会に大きな影響を与えます。
サステナブルロジスティクスの進化によって、統合的な社会課題の解決が実現されようとしています。

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