従業員との共創共生多様な人財が活躍できる職場環境の整備

社会的課題 労働人口の減少と就労機会の提供

生産年齢人口は減少を続ける

日本の生産年齢人口(15歳以上65歳未満の人口)は刻々と減少しており、公的研究機関の2012年1月時点の推計にもとづけば、大和ハウス工業が創業100周年を迎える2055年には、4,706万人(大和ハウスグループの第1次中期経営計画が始まった2005年に比して44%減少)になると推計されています。

一方で、雇用機会均等が果たされていない

一方で、企業の雇用に性別、年齢、国籍、障がいなどの目に見えない枠が存在するという現状があります。企業にとって、これを撤廃し公平で公正な採用選考を行うことは、基本的人権の保護に関わる重大な社会的責任です。同時に、生産年齢人口が減少するなかで優秀な人財を確保していくための重要な課題ともなっています。近年では、市場ニーズの多様化や環境変化への対応力向上などをもたらすダイバーシティ(多様な人財活用)の観点からも、雇用機会均等への取り組みの重要性が叫ばれています。特に女性活躍推進は、政府もダイバーシティの第一歩として、成長戦略上、重視しており、女性活躍推進法の審議や企業への働きかけも進んでいます。

大和ハウスグループの目指す未来 人材の確保・育成の両輪による経営基盤の強化(第4次中期経営計画)

当社グループは、創業100周年となる2055年に売上10兆円の企業グループとなる創業者の夢を共有し一丸となって目標への挑戦を続けています。 その一環として、人財の確保・育成の両輪による経営基盤の強化を第4次中期経営計画に盛り込みました。なかでも女性活躍推進については、「2020年にグループ全体で女性管理職を500名」という目標を定めています。

人財の確保+育成→多様な人財を経営に活かすダイバーシティ・マネジメント

多様な人財を活かす経営戦略の一つとしてのダイバーシティ・マネジメント

多様な人財を受け入れ、その違いを認め、活かしていくことで今までの常識や既成概念にとらわれない発想が継続的に生み出される組織が形成されます。経営戦略の一つとして2005年の女性活躍推進活動着手に始まった多様な人財を活かすための挑戦は今、新たな段階を迎えています。

[基本方針] 多様な人財をフルに活用することは、グローバル企業としての重要課題。特に、女性活躍推進はサステナブルな成長を果たすための必要条件です。

当社グループが今後一層世界に貢献できる企業グループへと成長していくには、社会の変化や価値観の多様化に対応し、潜在的な市場を発掘できる新たな価値を創出していかなければなりません。それには、社員の多様な価値観、性別、世代、民族、言語、文化、ライフスタイルなどを活かした視点や発想を活用することができる企業風土の醸成、すなわちダイバーシティが求められます。女性活躍推進はその試金石であり、サステナブルな成長を果たすための必要条件です。
このため、2005年に女性活躍推進プロジェクトを立ち上げ、女性社員の育成に着手。人事部内に「Waveはあと推進室」を設け、上司および女性社員自身の意識改革や、女性社員にとって働きやすい環境の整備などを進めてきました。2015年4月には同推進室を「ダイバーシティ推進室」に名称変更。さらに広がりと厚みのある活動を展開していこうとしています。

多様な人財を経営に活かすこと=ダイバーシティ・マネジメント

[実践テーマ] 「増やす、続ける、活かす」の3つの柱で女性活躍推進のサイクルを推進しています。

当社の女性活躍推進は、男性社会の色合いが濃い業界事情も影響し、多くの課題を抱えたスタートでした。プロジェクト名は「Woman's(女性の)・Ability(能力)・Vitalize(活気を与える)・Energize(元気づける)・はたらく・あなたらしく・とぎれることなく」の意味を込めた「Waveはあと」。一人ひとりに自分らしく働いてもらうため「増やす、続ける、活かす」というサイクル型の実践テーマを掲げました。以来、サイクルは回り続け、今春、新たな制度も始まりました。

増やす

女性社員の採用と職域の拡大を進めています。営業職や工事職など、従来女性の人員比率が少なかった職域を中心に女性を増やし、職務範囲の拡大も推進しています。この結果、2006年3月末に1.2%であった営業職における女性比率は2018年4月1日には9.1%に、同じく5.5%であった技術職における女性比率は12.7%に上昇しました。

活かす

女性は仕事への意欲が高くても、出産・育児期には家庭にも軸足を置かざるを得ません。こうした特性を考慮して、男性とは異なる育成法の確立を目指すなど、女性社員の能力開発や女性社員を育てる職場環境づくりに取り組んでいます。全社共通の教育や職種別専門研修のほか、女性社員やその上司に対して階層や職種ごとに課題に合わせた研修も実施しています。

続ける

ワークライフバランス支援制度の充実

当社では、「ワークライフバランス」とは「仕事」と「生活」を天秤にかけるものではなく、社員一人ひとりが自ら「仕事」と「生活」の比重の取り方を選択し、自分自身の器を成長させていくものだと考えています。たとえ「生活」を優先せざるを得ない状況であっても、「仕事」をあきらめることなく頑張ることで、より自分を成長させることができるのです。会社は、一人ひとりのそうした成長を、しっかりとサポートしていきます。

ワークライフバランスを支援する制度

女性活躍推進

実践テーマである「増やす、続ける、活かす」のサイクルを休まず回し続けています。「増やす」取り組みにおいては、他社に先駆け施工部門へも女性の積極配属を進め、複数名が育児との両立を果たしています。また、営業職、技術職だけでなく、女性社員の7割弱を占める事務系職種の活躍推進にも力を注いでいます。「続ける」ための両立支援は、すでに単なる育児と仕事の両立を目指す段階を過ぎて、育児とキャリア構築の両立を目指す段階へと移行しつつあります。「活かす」につながる、職種選択制度(FA制度)や社内公募制度などキャリア開発に関わる制度も、充実度を高めています。
これらと並行して、女性活躍推進の企業風土を醸成するため、評価の改革にも踏み込んでいます。管理職の目標管理に女性活躍支援の項目を追加したほか、働き方の改善による生産性の向上を目指し、事業所の評価項目に「時間当たりの生産性」を組み入れました。また、グループ内でフォーラムや情報交換会などを行い、数値目標を共有しています。

時間に制約のある緊張感が仕事に対する意識を高めました。

営業

山本 有沙

滋賀支社 滋賀集合住宅事業部営業課
2008年入社

入社以来一貫して草津市内全域を対象とする集合住宅の営業を担当。女性営業職は大半が入社4年目以下というなかにあって、2回の出産を乗り越え育児と仕事を両立させている。十分な成功体験を積む前に1回目の産休に入るなどの難しい状況にも屈さず仕事を続け、自分らしい働き方を切り開いてきた。

エリアを回ってアパートの適地を見つけ、地権者を調べリスト化してひたすら訪問。これが、集合住宅営業の第一歩です。出産後も厳しい仕事を続けることができたのは、上司や先輩の励ましがあったから。時間が制限されたことがいい緊張感につながり、仕事の密度がぐっと高まりました。とはいえ、受注は途切れがちで常に必死でした。今の所長は、奥さんが同じ集合住宅営業で、こどもが3人。このため理解があって、提案書のアドバイスをしてくれたり訪問に同行してくれることで、精神的にも楽になり、仕事に対する意欲につながっています。これからのレベルアップのためにも、絶対に表彰に届く数字をつくらなければと思っています。

女性営業育成サポートプログラム
2007年より、ロールモデルとの交流やキャリアライフプランの作成、ネットワークの構築などを目的とした、女性営業の情報交換会や育成研修を実施しています。男性上司向けの研修も設け、女性営業の事例発表に学んだり、女性営業の育成についてディスカッションを行ったりしています。

今の私があるのは、素晴らしい上司と制度のサポートに恵まれたから。

施工

日下 淳子

横浜北支店 集合住宅工事第二課 主任
1997年入社

出身地・宮城県仙台市で住宅施工の現場監督となり3年間頑張り抜く。住宅設計に移り、2007年から横浜北支店で集合住宅施工の現場監督に。社内結婚の夫が名古屋勤務となり、親にも夫にも頼れない横浜で子育てをしながら現場監督を続けている。

入社当初、現場は今以上に男性社会で苦しみました。でも、上司が「3年間は頑張れ。きっと楽しさがわかる」と応援してくれ、先輩達のフォローもあって高い壁を越えられた。その言葉を無にしたくないという思いが、仕事を続ける原動力です。育休からの復帰直後はベビーシッター費用の負担も大きく大変でしたが、シッターを頼んで集中的に事務処理をこなす曜日を決めるなど、働き方を工夫して徐々にペースをつかんできました。今春からは時差出勤によるフルタイム勤務が認められ、ベビーシッターの利用補助も充実しました。4歳になったこどもは大の大和ハウスファン。この子の応援がある限り、どんな壁も乗り越えるつもりです。

育キャリサポート制度
育児と仕事の両立支援の名の下の仕事の量と質の免除は、キャリアの構築を妨げます。2015年5月にスタートした育キャリサポート制度が目指すのは、育児とキャリア構築の両立支援です。ベビーシッター利用補助などにより、労働時間を確保するための選択肢を増やし、育児勤務者の活躍を支えます。

少しだけ上の目標を持つ。それをやり遂げ続ければ、きっと成長できる。

経理

森元 菜穂子

広島支社 管理部経理課 課長
1995年入社

一般事務職で入社し、所属の支店を何度か変わりながら主に経理を担当。2008年の主任昇格を期に総合職となり、それまでのサポート業務を離れて営業所担当に。上司の指導のもと、徐々に担当範囲を広げ、2015年4月、女性初の経理課長に就任した。

支社や支店の経理は営業所の計数管理を担っています。私は、入社後、数字を適切に提供することで営業所を変えていくおもしろさに少しずつ開眼。上司は、自信がなく尻込みする私を理解し、上手に営業所担当へと導いてくれました。営業所担当は営業所長にとって大切な右腕。最初「女性では困る」という声もありました。後にその人から「ありがとう」と言われたときは「やった!」の心境でした。
一昨年に受けた女性管理者育成研修もとても有意義でした。特に、年下でチャレンジ精神にあふれた同じ職種の参加者からは、大きな刺激を受けました。今後は、新米“課長”として、また次の新しい目標に挑戦していきます。

女性管理職候補者育成研修
2011年度に開始した、「2~3年のうちに管理職登用試験に推薦しようと考えている」、加えて、「本人に管理職になる意欲がある」として、上司からの推薦があった人を対象とする研修です。上司とともに、管理職として必要な能力開発を半年間にわたって業務内で意識的に実践していきます。

実は女性の方が向いている男性中心の仕事が、たくさんあると思う。

アフターサービス

藤原 御園

横浜支社 住宅事業部お客様相談センター
2007年入社

派遣社員としてスタートし、5年後に一般事務職採用となって相談センターの電話対応と事務を担当。2013年の職能資格制度改定時には、事務職でなく総合職を選択した。さらに翌年、公募制度でアフターサービス業務担当に。“女性の”アフターサービス点検員として訪問先の奥さま方に歓迎されている。

長年、相談センターの事務担当として、コールセンター経由の依頼を受け付け、部品の在庫を管理し、アフターサービス点検員を送り出す毎日。平気で約束より早く訪問したりする点検員の様子に、女性の視点の必要性を感じていました。事務の仕事には自己採点で合格点が出せるようになり、次は外に出てやってみたいという気持ちがウズウズ。だから、総合職から点検員へと道が開かれて本当に幸運でした。
訪問先では奥さま方に「なんでもお願いしやすい」と喜ばれ、毎日が楽しく充実しています。口下手だけど仕事ができる男性点検員・佐藤さんとは互いの長所を活かし、「次もぜひこの二人で」と、うれしいリクエストもいただいています。

総合職事務系職種の職域拡大を目的とした公募制度
2013年4月に職能資格制度を改定し、事務職入社の女性社員がより明確にキャリア志向を表明し、総合職転換していけるようになりました。これにより、培った専門性を職域拡大で広げることができます。2014年9月には、積極的な女性の登用を目指すアフターサービス部門が公募を行いました。

※役職等は2015年現在の情報です。


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