Repark KASHIWA-NO-HA 1 for SMART CITY(千葉県)緑あふれる立体駐車場

緑あふれる立体駐車場

「Repark KASHIWA-NO-HA 1 for SMART CITY」は千葉県柏市にある、柏の葉スマートシティ※内に位置する立体駐車場です。自然との調和を大切にする、この街のお手本となる建物を目指して建設されました。

※柏の葉スマートシティ
エネルギー問題や超高齢化対応などの社会的課題に対し、その解決に向けた「環境共生都市」「新産業創造都市」「健康長寿都市」の3つのテーマを掲げ、街づくりをスタート。2016年11月には、評価システムの「LEED(リード)」の「ND(Neighborhood Development)」において、最高ランクとなる「プラチナ認証」を取得。

概要

この駐車場は、柏の葉スマートシティの「LEED-NDプラチナ認証」取得後初となる建築物です。そのため、今後この街に建設する建物のお手本となることが求められました。そこで、立体駐車場でありながら、太陽光発電システムや壁面緑化をはじめ、グリーンインフラ※を活用した潅水システムを必要としない街路樹、雨水を活用した人工の滝が流れるオープンスペースの設置など、様々な配慮がなされています。

※自然の循環システムを、雨水管理などのインフラの一部とすることで、自然の持つ多様な機能を活用しようとするもの。アメリカのポートランドでは、1990年代から取り組まれている。

施設・設備配置図

1. グリーンインフラを活用した浸透性緑地

近年多発している都市型水害は、集中豪雨で下水管や雨水管の処理能力を超えてしまうことにより引き起こされています。そこで、当駐車場ではその対策として、地面に雨水を浸透させるグリーンインフラを雨水管理に活用しています。具体的には、歩道や駐車場、街路樹の足元をアスファルトで覆うのではなく、雨水が浸透するように工夫しています。また、グリーンインフラの整備は、都市型水害の予防に加え、植物への散水や夏場の温熱負荷低減などにも効果があります。

■雨水を活かした散水と路面温度の低減

保水性インターロッキング・街路樹

保水性インターロッキング・街路樹

歩道は、超保水性インターロッキングブロックを用いて、歩行性を確保するとともに、透水性と保水性も高めています。夏場は、打ち水効果が持続するため、路面温度が通常のアスファルトに比べて5~20度ほど下がる効果があります。街路樹帯は、歩道よりも低くして雨水が流れ込むようにしました。

グラスパーキング

グラスパーキング

グラスパーキング断面図

グラスパーキング断面図

駐車場には、芝生だけでなく超保水性インターロッキングブロックを設置することで、従来のグラスパーキングよりも植物に水分を供給することができ、根も焼けにくくなる工夫をしています。

2. 屋上緑化・壁面緑化

■屋上緑化

店舗屋上の超保水性インターロッキングブロックと屋上緑化

店舗屋上の超保水性
インターロッキングブロックと屋上緑化

立体駐車場に併設するカーディーラーの屋上には保水性の高いインターロッキングブロックと、それを使った屋上緑化(325m²)を行っています。

これにより、夏場の室内への熱の流入を80%削減するとともに、冬場の屋外への熱の流出を48%削減、室内の空調負荷を大きく低減します。

■壁面緑化

立体駐車場の壁面緑化

立体駐車場の壁面緑化

壁面緑化には、大和ハウスグループの大和リースがメーカーと共同開発した、薄層でありながら排水性と保水性の両側面の性質を併せ持つことで、根腐れを防ぐとともに給水もしっかり行える緑化基盤を使用。植物が育ちやすく枯れにくい壁面緑化です。

3. 雨水を利用した滝のあるコミュニティスペースの創出

立体駐車場に隣接して、街の人が一息つける憩いの空間を創出しました。

ポケットのように小さな公園という意味の「ポケットパーク」にはモミジやシャクナゲなど、四季を彩るさまざまな木々や、雨水を利用した滝と池を設置。訪れた人々がベンチに腰掛け、ゆっくりとおしゃべりをしたり、散歩の合間に休憩できるコミュニティスペースとなっています。また、敷地内には駐輪場もあり、今後は貸自転車を設置し、街でのパークアンドライドを推奨していきます。

ポケットパーキング俯瞰

ポケットパーキング俯瞰

滝の雨水循環概要図

滝の雨水循環概要図

また、自然の素材を利用するという観点から、滝の水は雨水を利用しています。雨水を池と水槽に貯め(池の保有水量10m³、雨水槽の保有水量1.6m³)、ポンプで滝上部へ水をくみ上げ、吐水口に生物ろ材を設置してゴミをこしとり、水流が滞らないよう配慮しています。そして、ポンプの稼働限界を下回る水位になった場合は、上水が放出される仕組みになっています。

さらに、建物の周囲における照明計画では、光のまぶしさであるグレアを抑制した器具を選定し、上向きに照らすアッパー照明を避け、夜間の植栽への影響を低減しています。これは、天体環境に悪影響を及ぼさないことにもつながっています。

立体駐車場とポケットパーク夜景

立体駐車場とポケットパーク夜景

ポケットパーク夜景

ポケットパーク夜景

4. ネット・ゼロ・エネルギー仕様

駐車場の照明は、全館LED照明を採用し、消費電力を大幅に削減しています。また、立体駐車場の壁面と屋上に太陽光発電パネル(37.05?)を設置し、使用する電力以上に電力を創出しています。また今後、グラスパーキングには、電気自動車用充電器を設置予定です。

屋上と壁面に太陽光発電システムを設置

屋上と壁面に太陽光発電システムを設置

立体駐車場の一次エネルギー使用量

お客さまの声

グローバル企業を含む企業の誘致を行い、「住む」だけでなく「働く」街として、柏の葉の街づくりを進めたいと考えています。そのため、この街では世界基準になりつつあるLEED‐NDの認証を取得し、グローバル企業のニーズに応えています。
大和ハウス工業柏支社には、我々の街づくりに対する思いに真摯に対応いただきました。ランドスケープも含め、質の高い駐車場ができました。この建物は、当エリアの今後の開発を先導するデザインだと思っています。
今後も、柏市のマーケット等に詳しい大和ハウス工業柏支社には、一緒に楽しく柏の葉まちづくりに関わっていただけると嬉しく思います。

三井不動産株式会社 柏の葉街づくり推進部 事業グループ 副参事 吉川 征通様

三井不動産株式会社
柏の葉街づくり推進部
事業グループ 副参事
吉川 征通様

お客さまの声

この店舗で取り扱っているVOLVOの商品は、環境先進国である北欧スウェーデン生まれで、低燃費であることはもちろん、製造工程でも環境に配慮してつくられています。ですので、店舗も環境に配慮していることが望ましいと考えています。
この建物は、我々の要望がすべて盛り込まれた上、緑も多く、ご来店いただいたお客さまから「将来が楽しみだ」「入ってみたくなる」「優しい雰囲気」などのご意見をいただいています。
街とともに店舗の将来も楽しみにしています。

東邦オート株式会社 代表取締役社長 秋葉 佑様

東邦オート株式会社
代表取締役社長
秋葉 佑様

担当者の声

今回の案件では、柏の葉スマートシティの今後のお手本となる建物にするため、世界一住みたい街と言われるアメリカのポートランドやシアトルへ視察に出掛けました。
そこで得た様々なアイデアと街づくりの考え方を大和ハウスグループで共有した結果、ひとつの建物のエネルギー効率だけでなく、コミュニティ創出のきっかけづくりやグリーンインフラなど、街にも目を向けた柏の葉にふさわしい立体駐車場となりました。
この経験を活かし、今後も環境に配慮した設計提案を行っていきます。

大和ハウス工業 柏支社 建築設計部 主任技術者 阿部 晃久

大和ハウス工業 柏支社
建築設計部 主任技術者
阿部 晃久


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