環境共生型の街「東京森都心 多摩ニュータウン東山」生物多様性に配慮した緑豊かな街づくり

2009年以来、総戸数681戸の街づくりに取り組んでいます。
経済状況の悪化などにより、長く据え置かれていた場所を、造成未完の状態で引き継いで事業化。区域内の環境を精査し、その保全と維持を大前提に街づくりを進めてきました。首都圏にありながら生物多様性を誇る街「東京森都心」として、成長しています。

内容を動画でご覧いただけます。

「こころの森に暮らそう」をコンセプトに先住の動植物を尊重
最大のテーマとなった多摩丘陵の生物多様性保全

街づくりの舞台となる多摩丘陵は、東京都5大丘陵の一つとして豊かな自然が息づいています。開発に先立っては環境アセスメント※を実施。有識者との現場立入りも行い、生態系を精査しました。この結果、猛禽類を頂点とする食物連鎖や数多くの動植物の存在を確認。1,807種の生息が明らかとなりました。これを受け、生物多様性の保全が、当事業最大のテーマとなりました。そして、「こころの森に暮らそう」をコンセプトに、かつての里山の暮らしと首都圏の利便性を共に楽しめる街づくりを行っています。また、最初の環境アセスメント以降、月に1〜2度の生態モニタリングを実施。猛禽(もうきん)類など、動植物の生息状況を確認しています。

※環境アセスメント : 環境影響評価。環境に大きな影響を及ぼす恐れのある事業について、事前に調査・予測・評価を行い、影響を回避・縮小するための方法。

街に隣接する里山公園
キツネなどの動物や、ツミなどの野鳥、ゲンジボタルなどが生きる環境が継承されています。

自生のムラサキハナナ
保全されたエリアでは、多様な野草が季節ごとの花を咲かせています

人の手を適切に加えることで環境共生型の街をつくる
生態系と共存し、里山の暮らしと利便性を楽しめる新しい街

日本には、里山と呼ばれる山があります。これは、燃料となる柴を刈るなど、人が生活のために利用することによって手入れが行き届いた山。その環境は多様な生物を育み、豊かな生態系を支えてきました。「多摩ニュータウン東山」でも、人の手で適切に環境を保全・管理することで、生態系と共存し、里山の暮らしと利便性を両立できる街を目指し、必要と考えられるさまざまなことに取り組んでいます。
主な取り組みとしては、動植物の生息環境の保全・整備、樹木の保全・移植、緑地協定の締結。

事業区域面積の約3分の1もの緑地を保全

事業区域は動物が往来できる連続した緑地により、西の関東山地と結ばれています。そのため都市近郊にも関わらず、とても豊かな生態系が保たれています。多様な生物が暮らすこの環境は、次代に引き継ぐべき貴重な財産と考え、全体の約3分の1(約11ha)を緑地のまま保全しています。

街の周囲を、量感あふれる緑地が取り囲んでいます。

動物の移動経路として設けた回廊緑地(アニマルコリドー)

緑地が宅地などによって分断されてしまうと動物の移動経路が断たれ、生態系にダメージを与えます。このリスクを避けるため、緑地間を結ぶ回廊緑地を整備しました。
植え込みの奥に設けた動物専用の“道”には、タヌキなどの足跡を見ることができます。

樹木の保全・移植や郷土種の採用

推定樹齢200年のスダジイは、そのまま街のシンボルとして保全し、周囲を人々が集う公園として整備、小さな子供たちも安心して遊んでいます。
また、約30mの大径木を含む100本以上の樹木を公園などに移植し、この地の木として継承するとともに、新しく植える木々もすべて、郷土種を採用しています。さらに、両生類の繁殖地としてビオトープを整備しています。

街区内にも豊かな緑が公園として残されています

八王子市初の緑地協定を締結

宅地部の緑化促進に向け、八王子市初の緑地協定を締結しました。「幹線道路沿いの宅地には1m幅の緑地を設ける」など緑化に関する細かい規定を定め、継承しています。
また、造成時に出た養分豊かな表土を宅地表面30〜40cmに敷きならし土壌の質も高めています。

環境を維持するための仕組みづくり
豊かな緑の持続と防犯・防災機能の充実

事業者間で共有するガイドラインや全住戸共通の外構マスタープランを整備し、里山の景観を活かした美しい街並みの形成に努めています。こうした取り組みは 結果的に街全体の資産価値を高め、環境維持にも役立ちます。
さらに、里山には人の手入れが不可欠なことから、ハード面の工夫だけでなく、住まい手に里山の恩恵を理解し愛着を抱いていただけるよう、たけのこ狩りを兼ねた里山のお手入れなどを行っています。これらの取り組みが実を結び、住まい手により形成された自治会が主体となった、楽しみながらの里山管理が定着してきています。ニュータウン内にある貸農園の運営も始まりました。このような活動を通じてコミュニティが活性化し、街全体の防犯機能の向上や災害時における住民間の助け合いの円滑化につながっています。

住まい手による里山の手入れの様子

順番待ちが出るほど人気の貸農園には道具置き場も完備。

自治会の拠点「東山クラブハウス」。イベントごとの拠点となるほか、災害への備えともなる井戸やかまども設置。

統一された街並み景観づくりに必要なガイドライン

担当者の声

里山を含む街全体が、年々美しくなっていくことを願っています。

これほど豊かな自然の残る丘陵地での大規模開発は初めてのこと。アセスメントの実施を通じ、自生する木々のこと、植物と動物との関わりなど、生態系に関する多くの知識を学ぶことができました。また、集会所を設け、定期的にイベントを主導するなどの働きかけにより、自主性を持ったコミュニティが育つことも知りました。いずれも、今後の街づくりにしっかり活かしていきたい財産です。縁あって住民となられた皆さまには、ぜひご自宅だけでなく、里山を含む街全体にも愛着を持ち、大切にしていただければと願っています。

住宅事業推進部 東日本住宅
設計室一課 主任 技術者
石 隆幸

お客さまの声

木々と共に年を重ね、世代を超えて住み継いでいく未来を目指して。

皆と一緒にコミュニティをつくりたいとの思いから自治会の役員になりました。現在、自治会員140名、役員12名です。わが家は緑地に隣接していて、生活のなかで緑を楽しむことができます。今後は、家々の庭に新しく植えられた若木も大きく成長していき、それと共に子どもたちも育っていきます。やがて大人になりいったんは街を出て行った子どもたちも、いずれはまた戻ってくる。そんなふうに、住民が皆、世代を超えて根を張り、住み継いでいける街にしていくことを、今から夢見ています。

多摩ニュータウン 東山自治会 副会長
H 様

お客さまの声

スダジイのそばに住む夢が叶い、ご近所仲間にも恵まれています。

最初に見に来た時、まだ建物がないなか造成地に立つスダジイの大木に魅せられ、まもなく生まれる子どものことも考えて、「“すだじい公園”のそばに住もう」と心に決めました。住んでみると、マンションとは違い、わが家の庭木の花に季節を感じたりできるのも新鮮です。友人を招いて庭でバーベキューをすると、みんな「いい場所だね」と羨ましがります。幼い子どもがいる同世代のご近所さんも多く、自治会のイベントも盛んで、家族ぐるみのおつきあいが広がるのも、大きな魅力ですね。

多摩ニュータウン東山在住のご家族
坂井 亮介様 流沙様 綸太朗くん


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